マインドフルネスの話

マインドフルな状態を目指すための呼吸瞑想2

まず椅子に浅く腰かけるか、床に楽に座ります。頭のてっぺんを天井から一本の糸でつられているようなイメージで、背筋を軽く伸ばします。リラックスが大切ですから、力まない程度にしましょう。手は手のひらを上にしてモモか膝の上に置くのが一般的ですが、手のひらを伏せて置いても、両手を組んでも構いません。

呼吸は鼻から吸って鼻から吐くことを基本としますが、鼻が詰まっているなど、口の方が自然にできる方はそれでも結構です。あくまで自然に呼吸できる方法を選んで下さい。目は数メートル先の床をぼんやりと見る「半眼」にします。一度ゆっくりと深呼吸をして、心をリセットしましょう。

ここから先は、ゆっくりと楽な呼吸を心がけます。鼻から息を吐きだして、次に鼻からゆっくり息を吸い込みます。そして呼吸に合わせて頭の中で、一から十まで数を数えます。息を吐きながら、「ヒトーツ」。吐ききったらゆっくりと息を吸い込んで、再び吐きながら「フターツ」。このようにつづけ、「ココノツ」そして「トー」。十まで至ったらまた一に戻ります。これを繰り返してみましょう。

呼吸瞑想イメージ画像

実施中に色々な考えが浮かんで注意がそれても、それは私たちの脳が持っている想像力のあらわれです。ここで自分を責めないことが大切です。そのかわり、雑念が湧いたことに気づいたら、「よし戻ろう」と呼吸に意識を戻しましょう。この繰り返しによってマインドフルネスが深まっていきます。

瞑想とは、日頃の脳の使い方とは違う集中の仕方を練習することですから、最初のうちはなかなか集中できなかったり、昨日うまくできたのに今日は集中できなかったりと、不安になることもあるかと思います。大切なことは、こうした不安もいったんはあるがままに受け止めて、瞑想の練習を続けることです。日々継続することで、きっと心と体に良い変化が、少しずつみられるようになってゆくでしょう。