マインドフルネスの話

「マインドフルネス×運動」でより健康で幸せになる

「今年こそ、ジムに通い続ける!」「朝活としてジョギングを始めるぞ」
1年の始まりに、そんな決意をする人は少なくないでしょう。

肥満や生活習慣病を改善したい。もしくは予防するために運動を習慣づけたい。そう考えているならば、マインドフルネスと運動を組み合わせてスタートすると、より健康になれる~そんな可能性を示唆する研究が、昨今、発表されました。

イギリス・バース大学が行った研究によれば、身体活動とマインドフルネスを組み合わせた研究論文19件を対象として評価を行ったところ、どちらか単独のアプローチよりも、2つを組み合わせることで精神的な健康と幸福度を優位に向上させる効果が高いことが確認されました。

さらに、研究者は「運動を持続させるための心理的強さやその利点を認識するためのサポートとしても有効」と語っています。

運動は始めるのは簡単ですが、長く持続することがとても難しいもの。運動は突発的に一度やるよりも、定期的な習慣とすることで、はじめて様々なメリットを得られるものです。

ジムでのトレーニングやジョギングのあとに、5分10分の短時間でもよいのでマインドフルネスの呼吸瞑想の時間を取り入れることから始めてみてください。そして、運動後の体と心の変化を、静かに観察してみましょう。感じ取ることができた変化のひとつひとつが、「次も運動しよう!」というモチベーションにつながるはずです。
長く楽しく運動を続けるためにも、マインドフルネスが心強い味方になってくれることでしょう。

参考:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S175529662300073X?via%3Dihub

川野泰周
臨済宗建長寺派「林香寺」住職、精神科医