マインドフルネスの話

マインドフルネスでストレスをマネジメント

この5年から10年ほどで、数多くの医学研究から、マインドフルネスはうつ病の治療、不安の軽減や、不眠の改善など、心と体の健康を促進する効果が証明されてきています。

アメリカで2010年に発表された研究結果によれば、現代人は起きている時間の46.9%もの時間を、マインドワンダリング、つまり「心ここにあらず」の状態で過ごしているそうです。例えば、レストランで食事をしていても、目の前の食べ物や、食べるという行為に集中できておらず、あれこれ考えたり、スマホをいじりながら食べていたりすることがほとんどだということです。

こうした状態のとき、脳の中では「デフォルト・モード・ネットワーク」という機能が過剰に働いていることが分かっています。本来この機能は、外部から入ってくる情報をキャッチして対処できるように待機状態にしておく大切な機能なのですが、心ここにあらずの状態で何かをしている、マルチタスク状態では、この機能が過剰になって、容易に脳疲労を起こしてしまうと考えられています。

そして実は、マインドフルネスの瞑想を正しく実践できている時には、このデフォルト・モード・ネットワークの働きが適度に抑えられて、穏やかな状態となるため、脳の疲労が回復することが分かってきました。
つまり、瞑想によってマインドフルネス状態を意識的に作ることで、ストレスを自らマネジメントできることが期待されるのです。

脳のイメージ画像