マインドフルネスの話

冷静で穏やかな心を保つための技法「メタ認知」

今感じているストレスに対して即座に対応することのできる瞑想法を、紹介します。
やり方はとてもシンプルです。

何か嫌なことがあったり、ストレスがかかったりしているとき、「思考」「感情」そして「体の感覚」の3つに分けて観察してみましょう。

この三段階に分けて自分の感情を分析すると、ネガティブな思考から距離を置いて、客観的にとらえやすくなることが知られています。

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  • まずは第一段階です。頭の中にある考え「思考」を具体的に観察してみましょう。
    心の中で、言葉で表現するのもよいでしょう。「今、こういうことで悩んでいる」「こういうことをこうしなきゃいけないのに、自分はそれができないと感じている」といった具合に、頭の中にある思考を具体的に探してみましょう。
  • 次に第二段階です。その思考には、「感情」がともなっているはずです。
    感情とは、心に浮かぶダイレクトな変化。簡単な単語一つで表現できるものです。
    「挫折感」、「絶望感」、「恥ずかしさ」、「悲しさ」といった具合です。こうした感情のどれが今、心の中にあるのか探して、短い単語で表現してみましょう。
  • そして第三段階。体の感覚「体感」です。思考や感情には、体の感覚もともなっていることがとても多いものです。一度、頭のてっぺんから足の先まで高速のCTスキャンに入ったかのように、さっと順番にその感覚を探してみましょう。「胸がキューっとしている」、「頭がぐっと締めつけられるように重い」といった具合に、心の中で、それを表現してみましょう。

このように、「思考」「感情」「体の感覚」という三段階で、自分自身の中に起こっている現象を客観的に観察できたら、最後に一度大きく深呼吸をしましょう。吐く息と共に、全てのネガティブな思いを吐き出すイメージです。

こうした瞑想法を習慣にすることで、自分のありようを客観的に観察する「メタ認知」という能力が育まれ、ストレスやネガティブな感情に支配されることなく、冷静で穏やかな心を保てるようになってゆくでしょう。