マインドフルネスの話

原因不明の疲れ、だるさの対策は「ボディスキャン瞑想」

週末になると一日中寝て過ごしてしまう。よく寝たはずなのに疲れがとれず、会社へ行くのが憂うつ・・・。そんな体の疲れやだるさの原因は、意外にも心にあることが少なくありません。一日中体を使っているわけでもなく、睡眠も食事もとれているのに体が疲れている、というのは、精神的な疲労から「ノンアドレナリン」や「ドーパミン」など、活力と関係が深い神経伝達物質が枯渇、あるいは機能不全を起こしていることが原因ともいわれています。

そんなときに有効な対策法が「ボディスキャン瞑想」です。仰向けになって目を静かに閉じ、頭のてっぺんからつま先まで、体の部位のひとつひとつへ意識を集中させてスキャンをするマインドフルネスの手法の一つです。

どこかに痛みはないか、それぞれの体の部位からどんな感覚があるか、深呼吸をしながら神経を研ぎ澄ませてチェックをします。すると、実は体のどこにもたいした症状が見当たらなかったりするものです。

この気づきがあってはじめて「これは体の不調ではなくて、心の不調なのではないか」という考えに至ることができるようになります。ここからさらに、今、自分の心を悩ませている問題はいったい何だろうか、自分は何に対してストレスを感じているのだろうか、といった振り返りへと進んでいけるようになります。

ボディスキャンの後に、心の悩みをノートへひとつひとつ書き出すことも有効です。自分が日ごろ押し殺していた感情を見つめなおすだけでも、体のだるさが軽くなっていく効果があります。自分の心と体をいたわる習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか。